Kumi Kato

Kumi Kato博士(PhD:Queensland大学、Ms:Griffith大学、BA:Tohoku大学)は、和歌山大学観光学部および武蔵野大学ハピネス研究所の教授です。CTS (Critical Tourism Studies) 研究ネットワークのメンバーであり、ISA RC50(International Tourism)の共同代表、PATAの理事、EarthCheck Research Instituteのリサーチフェロー、そしてUNFCCC Climate Action Award 2020を受賞したGlobal Himalayan Expeditionsのアドバイザーを務めています。

地域コミュニティの主体的な取り組みやエンパワーメントに焦点を当てた、持続可能な観光地マネジメントを専門としており、国および地方自治体、観光地コミュニティに対して数多くのアドバイザリーを行っています。日本の持続可能な観光基準「JSTS-D」の策定において国のプロジェクトを主導し、現在も多くの地域やコミュニティに対しサステナビリティに関する助言を行っています。

主な出版物に、Sharpley, R., & Kato, K. (2020). Tourism Development in Japan(Routledge)、Kato, K. (2019). "Gender and Sustainability – Exploring Ways of Knowing: An Ecohumanities Perspective", Journal of Sustainable Tourism, Vol.27(7), 939–956、また、日本の海女文化と環境的視点を扱ったラジオドキュメンタリー Waiting for the Tide などがあります。


Chiaki Shimoyasuba

Chiaki Shimoyasuba と申します。Walklabo札幌の代表取締役を務めております。教員としては、大阪芸術大学にて30年間、北海道大学にて5年間、エコツーリズム、地域計画、アフリカ民族文化の教育と研究に従事してきました。3年前に退職後は、健康維持のためにウォーキングやサイクリングを楽しんでいます。

この活動に関わったきっかけ

札幌でFootpathやLong Trailなどのウォーキング活動を楽しむ方々と知り合い、北海道大学で「ウォーキングツーリズムにおける長期滞在と地域住民との交流」をテーマに勉強会を開催しました。

私にとっての「ウォーキング」

自然豊かな環境で生まれ育った私は、家の周りの道や田んぼ、ため池、小川、森が日常の遊び場でした。しかし1970年代の都市開発とインフラ整備、そして本格的な自動車社会の到来により、子どもたちが安全に遊べる場所や、人々が安心して歩ける道は急速に失われていきました。環境評価、エコロジー思想、民族文化への関心から、カメルーン共和国や中央アフリカ諸国の生活文化を学術的に研究し、資源とエネルギーの大量消費に基づく生活様式に疑問を抱くようになりました。

私にとって「ウォーキング」は、人間らしく心身共に健康な生活の基本であり、地域の自然環境や先人が築いた歴史文化を再発見する手段でもあります。現在、「歩く文化」を再生することを目指した地域づくりの必要性を強く感じています。

参加者の皆様へ

私たちが提案する「さっぽろラウンドウォーク」のコースは、おおむね札幌市グリーンマスタープランの緑のネットワークの枠組みである「環状緑地帯」に沿っています。このコースを歩くことで、札幌に点在する隠れた魅力的な風景、自然、動植物、歴史、文化を体験しながら、新たな札幌の魅力を発見してください。このウォーキング活動を通じて、私たちが失いかけている健やかで人間らしい生活を取り戻すコミュニティづくりにぜひご参加ください。


Kimiko Naraki

Kimiko Naraki氏 は、樺太アイヌ協会の副会長を務めています。樺太(サハリン)アイヌの子孫として、数十年にわたりアイヌの文化、言語、伝統工芸、料理法の研究に尽力してきました。現在は、北海道の地域住民や学生たちとの相互学習の場を通じて、多様なガイド役として重要な役割を果たしています。

また、北海道におけるSDGs活動のキーパーソンとして、アイヌの伝統的かつ持続可能な工芸品や料理に関するワークショップの講師およびメンターを務めています。より地域密着型の活動としては、北海道大学キャンパスおよび植物園のアイヌエコツアーのツアーガイドを担当し、昨年は北海道大学の学食で初めて提供されたアイヌ料理の監修も行いました。

さらに、アイヌの伝統的な歌、踊り、楽器を演奏するグループ「Rera Mawka」を率いています。講演や公演においては、参加者が身体を使って伝統を楽しみ、祖先の知恵である調理や工芸の技法を学べるよう積極的に働きかけています。

彼女は、北海道アイヌ協会より優れた工芸技術の表彰を受けており、最近ではその卓越した芸術性が全国的にも評価されています。


協賛者およびサポーター

本イベントの実現にあたり、ご支援を賜りました諸機関に心より感謝申し上げます。主な支援は、脆弱な世界における価値観に基づいた観光教育をテーマとする科研費(JSPS KAKENHI)Grant Number JP23K02542 によるものでした。

また、将来的な「walking pedagogies」に関する競争的研究助成を見据えた連携強化を目的とする、Research Faculty of Communication and Media(北海道大学)からの学内助成金によっても多大な財政的支援をいただきました。地元のコンビニチェーンセイコーマート からは、すべての食事の際にご提供いただいた飲み物のご支援がありました。

さらに、Centre for Advanced Tourism Studies (CATS)、Centre for Media and Tourism Studies (CMTS)、Hokkaido Summer Institute (HSI)(いずれも北海道大学)、The Japan Society of Tourism and Hospitality Educators (JSTHE)、さっぽろラウンドウォーク、TEFI、および CTS の支援は、本企画を現実のものとする上で極めて重要な役割を果たしました。

教育の革新を推進し、国際的な連携を育むというこれらの団体のご尽力に、心より感謝申し上げます。こうした支援のおかげで、本カンファレンスは、野外学習と学術的探究を融合させたユニークな学びの環境を創出することができました。機関間の協働によって、新たな教育実践のモデルが生み出され得ることを示す機会となりました。